vol119 なぜいすゞはタイでシェアNo.2なのか?

タイで暮らす

今日は「なぜいすゞはタイでシェアNo.2なのか?」
というお話。

タイには多くの日系自動車メーカーが進出しており、
タイ国内販売だけでなく生産拠点・世界各国への輸出拠点としても
重要な役割を担っています。

vol46 日本車人気のタイ・自動車事情。
日系自動車メーカーが多く進出するタイ。自動車の生産・輸出拠点となっており、街中トヨタやホンダ、日本車だらけ。 日本車人気の理由、人気の車種ピックアップトラックやPPVについてなどなど、タイ自動車事情の概説。

タイでの日本車人気は非常に高く、
マーケットシェアは日系自動車メーカーだけで9割にもなります。

ブランド別のタイ国内シェアランキングNo.1はトヨタ。
世界全体の販売台数ランキングでもVWにつぐ2位ですし、
納得の結果ですよね。

では、No.2はどのブランドでしょうか?
意外なことに、タイ国内シェアNo.2はいすゞです。

トラックのイメージが強いいすゞですが、
タイでトヨタについでトラックが売れまくっている
というわけではありません。

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いすゞといえば・・・?

いすゞといえば、主にトラックやバスなどを製造する
商用車メーカーです。

「♪はーしれはしれー、いすゞーのトラックー」
というCMソングはみなさんどこかで聞き覚えがあると思いますし、
実際にいすゞのトラックを見たことがある人がほとんどでしょう。

ちなみにこのいすゞの歌ですが、フルコーラスVer.があります。

 

日本での商品ラインナップは、
小型トラックELFなどのトラック、バス、バン。
ディーゼルエンジンもラインナップにありますが、
乗用車は販売していません。

(出典:https://www.isuzu.co.jp/museum/p_car/index.html)

(過去には日本でも乗用車の製造・販売をしていましたが、
日本での乗用車事業は完全に撤退しました。)

商用車メーカーとしては存在感の強いいすゞ。
商用車事業しかない以上
乗用車メーカーのトヨタやホンダはそもそも比較対象になりませんが、
以下参考までにトヨタといすゞの
日本での2019年度販売台数を記しておきます。

トヨタ:1,587,297台(含軽自動車)
いすゞ:81,431台
(トヨタ:2020年3月および2019年度 販売・生産・輸出実績)
(いすゞ:2019年度生産・販売実績)

 

いすゞはタイではなぜシェアNo2なのか?

日本ではいすゞはバスやトラックのメーカーである、
ということをご説明しましたが、
それではなぜタイにおいていすゞはシェアNo.2なのでしょうか?

タイではいすゞは商用車だけでなく、
ピックアップトラックやPPVを展開しているからです。

日本ではほとんど見かけることのないピックアップトラックですが、
タイでは大人気の車種で、
いすゞだけでなくほとんどのメーカーが
タイでピックアップトラックを販売しています。


いすゞのピックアップトラック”D-MAX”は
タイのピックアップトラックのカテゴリにおいては
トヨタのHiluxに続くNo.2のシェア。

D-MAXをベースにしたPPVである”MU-X”もまた
いすゞの看板モデルの1つ。

これら二大人気車種であるD-MAX、MU-Xに加えて
日本同様商用車もラインナップに含まれています。

トヨタやホンダなどほとんどの自動車メーカーは
SUVやコンパクトカーも商品ラインナップにあるのに対し、
いすゞはトラック、D-MAX、MU-Xのみであるにも関わらずシェアNo.2。

このことからいかにタイでピックアップトラック・PPVが売れるか、
またいかにいすゞのD-MAXとMU-Xが人気であるかが
分かるのではないでしょうか。

 

日本人は「いすゞのトラック」というイメージを持っていますが、
タイ人に聞けば「いすゞといえばD-MAX」と返ってきます。

 

 

なぜタイでピックアップトラックが売れるのか?

それではなぜ、タイでピックアップトラックがそれほど売れるのか、
というといくつか理由があります。

まず、使い勝手の良さが挙げられます。
ピックアップトラックは商用/乗用の兼用を想定して作られています。
農家が荷台に作物を積んで運搬したり、
建設現場で使う用具を積み込んだり、
時には作業員を荷台に乗せて走ることも。

一方でピックアップにはシングルキャブ・ダブルキャブの設定があり、
ダブルキャブであれば2列シート、定員5名程度で
4人家族が乗って休日のお出かけに行くことも可能です。

 

また、見た目の力強さからもイメージがつくかもしれませんが、
走破性にも非常に優れています。
タイも地方に行けば未舗装路があったり、
バンコクでも舗装が悪くデコボコした道もありますが、
悪路もタフに走ります。

 

価格の安さも人気の理由。
TOYOTAのセダンYARIS ATIVEはエントリーモデルで539,000バーツ~。
一方、D-MAXは最安モデルなら518,000バーツから。
タイはピックアップトラックの税率が安いこともあり、
セダンタイプの車とほとんど同価格で購入することができます。

 

こういった理由からピックアップトラックは人気車種となっており、
いすゞのD-MAXもよく売れているわけです。

 

タイいすゞの今後は。

現状ではタイで根強く支持されるピックアップトラック・PPVですが、
ここ最近はタイ政府のエコカー優遇政策や環境規制対応などもあって
コンパクトカーの人気が高まっています。

 


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コンパクトカー・一般の乗用車をラインナップに持たないいすゞにとって
この流れは脅威となる可能性が高いですが、
今後いすゞがタイでどのようなビジネス展開・商品展開をしていくか、
非常に興味深いところです。

いすゞにとってタイは主力市場であり、
1960年からタイでの生産・販売開始と長い歴史を持っているので、
そうそう簡単に他メーカーに負けたりはしないだろうと思っています。

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