vol54 タイの中のインドを見つける。

タイで暮らす

今日は、「タイの中のインド」というお話。


昨年、生まれて初めてバンコクに来たときは、
高くそびえたつコンドミニアムや、日本の丼チェーン店、
あちこちを走る日本車を見て、
「バンコクなんか、ほとんど日本だなあ」と思ったのですが、
住んでいるうちに、タイの中にインドが見えるようになりました。

そんなタイとインドの共通点です。

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タイとインドの基礎情報

タイ
首都:バンコク
人口:6,891万人
宗教:仏教94%、イスラム教5%
言語:タイ語
民族:タイ族。その他華人、マレー族など。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/thailand/data.html

インド
首都:ニューデリー
人口:12億1,057万人
宗教:ヒンドゥー教徒79.8%,イスラム教徒14.2%,キリスト教徒2.3%,
シク教徒1.7%,仏教徒0.7%,ジャイナ教徒0.4%
言語:ヒンディー語、その他憲法に定められた21言語
民族:インド・アーリヤ族,ドラビダ族,モンゴロイド族等
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/india/data.html

タイとインドの時差は1時間。
タイ国際航空やエアインディアなど毎日直行便が出ており、
フライト時間は4時間程度。

タイは仏教国ですが、その仏教の発祥の地はインド。
文化、経済面においてもそのつながりは深いと言われています。

 

タイのタイ語とインドのヒンディー語。言葉が似ている。

タイの公用語であるタイ語と、
インドの公用語のひとつであるヒンディー語の言葉が似ています。

まず、タイ語とヒンディー語は違う語族に分類されます。
タイ語はタイ・カダイ語族、ヒンディー語はインド・ヨーロッパ語族。
文法もタイ語とヒンディー語では違いますし、
発音の違い、声調の有無、文字の違いなどもあり、
言語としてはあまり似ていません。

ただし、「単語」レベルでは、
ヒンディー語とタイ語は似ているものが多々あります。

タイの国際空港はローマ字つづりでSuvarnabhumi
発音はカタカナでは通常「スワンナプーム」と書かれます。
このSuvarnabhumiという名前は
サンスクリット語で「黄金の土地」と言う意味を持ちます。

この空港の名前を”Suvarna”と”Bhumi”に分解します。
Suvarna(スヴァルナ)はサンスクリット語で「黄金」、
Bhumi(ブーミ)は「土地」という意味を持ちます。

タイの国際空港の名前が、実はまんまサンスクリット語なのです。
Suvarna、Bhumiどちらもヒンディー語にも残っている単語です。

vol93 Suvarnabhumi Airportの読み方はなぜ「スワンナプーム」なのか
タイ・バンコクから30kmほどの位置にある空の玄関口、スワンナプーム国際空港。 アルファベットで書くとSuvarnabhumi。これってなんで? 「Suvarnabhumi」の由来と読み方を解説します。

タイ語もヒンディー語もサンスクリット語の影響を受けているので、
共通点があるんですね。

タイ語(タ)とヒンディー語(ヒ)の共通点は、
日常の単語、地名、人名にも見られます。

例えば、単語では
(タ)Mahaawitthayaalay/(ヒ)Mahaaviddyaalay どちらも「大学」の意味
(タ)Aahaan/(ヒ)Aahaar どちらも「食べ物」の意味
(タ)Chiiwit/(ヒ)Jivit (タ)は名詞で「生活、命」、(ヒ)は形容詞で「生きている」

 

タイ・バンコクにRajanagarindraという地名がありますが、
ヒンディー語のRaja(王)+Nagar(村)+Indra(神)
に分解できるように見えます。

 

また、現在のタイの国王はラーマ10世ですが、
「ラーマ」といえば、
インドの叙事詩『ラーマーヤナ』に出てくる主人公の名前です。

 

タイ語のできるインド人にも聞いてみましたが、
タイ人とインド人がお互いの言語で意思疎通、というのは全く不可能ですが、
「単語レベルではタイ語とヒンディー語は似ているものが多い」
とコメントがありました。

タイにインドの神様がいる。

タイといえば仏教国で、敬虔な仏教徒が多いのですが、
たびたびインドのヒンドゥー教の神様を見かけます。

例えば、こちら。
BTSのアソーク駅とプロンポン駅の間にあります。

左半分は三叉戟を持ったシヴァ神。
右半分はシヴァ神の配偶神(妻)であるパールヴァティ女神、
手にハスの花を持っています。
どちらもインドでは誰もが知っている、人気の神様です。

 

有名な観光スポット「エラワン廟」がBTSチットロム駅にありますが、
あれもヒンドゥー教の最高神の1柱、創造を司るブラフマー神を祀っています。

チットロム周辺はヒンドゥー教の神様を祀るお寺が多く、
象の頭を持つ神様ガネーシャや、幸運の女神ラクシュミ―、
シヴァ、ヴィシュヌ、ブラフマーが一体になったトリムールティ(三神一体)
などのお寺があるパワースポットです。

習慣や言い習わしが似ている。

習慣や言い習わしが似ているタイとインド。

左手は不浄の手

例えば、タイ、インドどちらも、左手は不浄の手と考えており、
左手で握手をしたり、左手を使って食べることはタブーとされています。

インドの「ターリー」。色んな種類のカレーが食べられる定食のようなもの。
スプーンを使うこともあるし、右手で混ぜてつかんで食べることもあります。

(とはいっても、まったく左手を使わないというわけではありません。
タイ人は右手にスプーン、左手にフォークを持って食べます。
インド人も右手でカレーを食べながら、左手にコップを持ったりします。)

何でも「お金」で解決。

インドもタイも、困れば「お金」で解決する。
アンダー・テーブル、ダーティ・マネー。賄賂です。
交通違反で取り締まられても、
警察官個人にお金を渡せば違反切符を切られずに済む、
というのはインドでもタイでも聞く話です。

お小遣い稼ぎに警察官はせっせと交通違反の取り締まりをしている、
という話さえあるほどです。

牛肉を食べない。

タイにもインドにも「牛肉を食べない」という人が一定数います。

タイの場合、牛肉を食べないのは中華系のタイ人に多いようです。
観音様信仰を持つタイ人は、
観音様の父親が牛にされたという逸話から、牛肉を食べないと言われています。
ただし、インドほど厳格ではなく、
ステーキハウスや日系の焼肉屋、牛丼チェーンもあるし、
マクドナルドやバーガーキングでも牛肉のハンバーガーが売られています。


タイのマクドナルドの前。
手を合わせる挨拶「ワイ」をしているドナルド。

 

インドの場合、ヒンドゥー教では牛は神聖視されているため、牛肉は食べません。
ヒンドゥー教徒はインドの人口の8割程度いますので、
ほとんどのインド人は牛肉を食べず、
牛肉がほとんど出回っていないので買うことも難しいです。
マクドナルドも牛肉のハンバーガーは扱っていません。

「タイの中のインド」は加速する。

タイには約20万人のインド人が居住しており、
バンコクでもインド人街があったり、ヒンドゥー教寺院があったり、
サリーを着たインド人を見かけたりします。
デパートでも、インドの雑貨や服飾を取り上げた特設ブースが出ていたり、
注目度はあがっているようです。

また最近は、インドの経済成長による中間層の拡大で、
タイへ観光に訪れるインド人も増加しているといいます。

これからも、「タイの中のインド」、タイとインドの文化ミックスは、
ますます加速しそうです。

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